久保明教『機械カニバリズム 人間なきあとの人類学へ』

機械カニバリズム 人間なきあとの人類学へ (講談社選書メチエ)

機械カニバリズム 人間なきあとの人類学へ (講談社選書メチエ)

 

人間と機械・非人間はお互いに影響を与え合って変化する。なので、どちらかがどちらかを支配し操作する一方的な関係性ではない。だから、超越的な存在もいないので、それらは、すべてを包括する一つの世界の中にあるのではない。また人間や非人間それぞれの個別の世界があるのでもなく、それら同士の関係性、結びつきによる(無数の)世界が存在しているだけ。

という内容は、マルクス・ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』にも通じていた。というか同じことが書かれていると思う。 

なぜ世界は存在しないのか (講談社選書メチエ)

なぜ世界は存在しないのか (講談社選書メチエ)

 

ある種の突拍子もなさを腑に落とさせるために、将棋の電王戦とかLINEとか『何者』とかを事例に使って、ある程度の分量を費やして書かないといけないんだなと思った。これが小説だったらそういうことは必要ない気もしたけれど、そんなことはないか。やっぱり分量は必要か。