マーク・ウェブ『gifted/ギフテッド』

冒頭の朝食を食べるシーン、2人の人物の顔のワンショット、そのサイズや構図、ワンカットの長さ、切り替えしのテンポを見ただけで、もう満足、という感じ。この映画が信頼できるというのがすぐわかる。わかってしまう怖さ。カメラワークはすばらしい。ここぞという時の引きの画の使い方。

(血縁と愛情の有無によって為される)「親子」の相対化、才能・天才、落ちぶれているが隠れた能力を持つ「陰のあるイケメン」、「外」と「内」の空間を生み出すものとしての車(窓の開閉)、そして何より裁判。アメリカ映画(≒アメリカ)の大好物が盛り込まれている。他者の言葉・言い回しを使う行為もそうだ(それもまた「裁判」だ)。脚本の良さ。そして101分という点も文句なし。マーク・ウェブ、うまい。

gifted/ギフテッド (字幕/吹替)

gifted/ギフテッド (字幕/吹替)

  • Marc Webb
  • ドラマ
  • ¥2000