おもしろかった本2023年

今年は、読めた月と全然読めなかった月の差が激しかった。 前半は、大した量ではないけど、大江健三郎を集中して読んでいた。当然まだ未読作品は残っている。亡くなったからって読み出してどうすんだという気もするが。 そして1冊何かを選ぶなら、やっぱりバ…

おもしろかった本2022

タイトル、去年まで漢字だったけどひらがなに開きました。今年の新刊、ということであれば、断トツで『青空と文字のあいだで』かなぁ。今年の終盤は、小説を書かなければいけなくなって、あまり読めなくなってしまった。 今年、家の近所についに良い書店がで…

面白かった本2021

伊藤亜紗『どもる体』『記憶する体』『ヴァレリー 芸術と身体の哲学』 前田拓也『介助現場の社会学 身体障害者の自立生活と介助者のリアリティ』 https://www.seikatsushoin.com/bk/045%2520kaijogenba.html鈴木透『食の実験場アメリカ ファーストフード帝国…

面白かった本2020

森山至貴 『LGBTを読みとく クィア・スタディーズ入門』 荒井裕樹『車椅子の横に立つ人 障害から見つめる「生きにくさ」』 ハイメ・マンリケ『優男たち アレナス、ロルカ、プイグ、そして私』 伊藤亜紗『手の倫理』 フランソワ・トリュフォー『ある映画の物…

ウラジミール・ナボコフ『アーダ』

読み終えた、という言葉を打ち込んで、しかし、本当にそう言えるのか?と疑問に思う。ナボコフの小説はおしなべて全てそうだと言えるけど。 過去を執拗に想起し、執念深く描写することで、甘美で無防備でインモラルで淫らな記憶に淫する。 そして、複数の言…

ヴァージニア・ウルフ『幕間』

ウルフは読者を「ぶっ飛ばす」。いや「すっとばす」と言ってもいいかもしれない。そう感じる時いつも頭には東方仗助の姿が思い浮かぶ。 読者の中にウルフは、風景を、思想を、イメージを小説によって蓄積させる。そして、その積み重なりが爆発する境目がやっ…

カルロス・フエンテス『アルテミオ・クルスの死』

終盤にある、アルテミオの生誕と死を、並行して描くくだりは最初からこういう構成になるだろうなというのはわかりきっていたのでそれをまんをじして…みたいに勿体ぶって登場させられてしまうと、『モレルの発明』を読んだ時と同じ感想になってしまった。 『…

兼本浩祐『なぜ私は一続きの私であるのか ベルクソン・ドゥルーズ・精神病理』

なぜ私は一続きの私であるのか ベルクソン・ドゥルーズ・精神病理 (講談社選書メチエ) 作者: 兼本浩祐 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/10/12 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る あるひとつの「もの」(他者、外部、環境)…

久保明教『機械カニバリズム 人間なきあとの人類学へ』

機械カニバリズム 人間なきあとの人類学へ (講談社選書メチエ) 作者: 久保明教 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/09/12 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件) を見る 人間と機械・非人間はお互いに影響を与え合って変化する。…

買った本

金井美恵子『砂の粒 孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集』 フィリップ・ロス『素晴らしいアメリカ野球』 横田増生『ユニクロ潜入一年』 上間陽子『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』 吉田健一『酒肴酒』 大和田俊之『アメリカ音楽史 ミンストレル・ショ…

買った本

森元斎『アナキズム入門』 『身ぶりとしての抵抗 鶴見俊輔コレクション2』 金井美恵子『愉しみはTVの彼方に』 トッド・マガウアン『クリストファー・ノーランの嘘 思想で読む映画論』アナキズム入門 (ちくま新書1245)作者: 森元斎出版社/メーカー: 筑摩書房…

買った本

蓮實重彦『ハリウッド映画史講義: 翳りの歴史のために』ハリウッド映画史講義: 翳りの歴史のために (ちくま学芸文庫)作者: 蓮實重彦出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2017/11/09メディア: 文庫この商品を含むブログ (7件) を見る

買った本

エンリーケ・ビラ=マタス『パリに終わりはこない』 長嶋有『もう生まれたくない』パリに終わりはこない作者: エンリーケビラ=マタス,Enrique Vila‐Matas,木村榮一出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2017/08/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件…

買った本

森茉莉『私の美男子論』 pha『ひきこもらない』 橋本陽介『物語論 基礎と応用』 笙野頼子『さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神』 笙野頼子『窯変小説集 時ノアゲアシ取リ』 加藤幹郎『映画ジャンル論』 フリッツ・ラング『映画監督に著作権はない』 …

買った本

オリバー・ストーン、ピーター・カズニック『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 2 ケネディと世界存亡の危機』 オリバー・ストーン、ピーター・カズニック『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 3 帝国の緩やかな黄昏』 小川さ…

買った本

円城塔『オブ・ザ・ベースボール』オブ・ザ・ベースボール (文春文庫)作者: 円城 塔出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/04/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (23件) を見る

買った本

三浦哲哉『サスペンス映画史』 『金井美恵子エッセイ・コレクション[1964-2013]4 映画、柔らかい肌。映画にさわる』 デヴィッド・フィンケル『帰還兵はなぜ自殺するのか』 プリーモ・レーヴィ『アウシュビッツは終わらない あるイタリア人生存者の考察』 後…

買った本

ジョン・ロンソン『ルポ ネットリンチで人生を壊された人たち』 廣野由美子『批評理論入門』 金成隆一『ルポ トランプ王国』 リチャード・パワーズ『オルフェオ』ルポ ネットリンチで人生を壊された人たち (光文社新書)作者: ジョン・ロンソン,夏目大出版社/…

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笙野頼子『渋谷色浅川』 笙野頼子『増殖商店街』渋谷色浅川作者: 笙野頼子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2001/03メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 13回この商品を含むブログ (6件) を見る増殖商店街 【復☆電書】作者: 笙野頼子出版社/メーカー: 講談社…

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金井美恵子『カストロの尻』カストロの尻作者: 金井美恵子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/05/31メディア: 単行本この商品を含むブログ (10件) を見る

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川崎昌平『重版未定2』重版未定 2作者: 川崎昌平出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2017/05/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る

買った本

鈴木謙介『サブカル・ニッポンの新自由主義』サブカル・ニッポンの新自由主義―既得権批判が若者を追い込む (ちくま新書)作者: 鈴木謙介出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/10メディア: 新書購入: 11人 クリック: 185回この商品を含むブログ (99件) を見…

買った本

サミュエル・ベケット『蹴り損の棘もうけ』蹴り損の棘もうけ作者: サミュエル・ベケット,川口喬一出版社/メーカー: 白水社発売日: 2003/10メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログを見る横尾忠則、保坂和志、磯崎憲一郎『アトリエ会議』アトリエ…

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『ハロプロ スッペシャ〜ル 〜ハロー! プロジェクト×CDジャーナルの全インタビューを集めちゃいました!〜 (CDジャーナルムック)』ハロプロ スッペシャ~ル ~ハロー! プロジェクト×CDジャーナルの全インタビューを集めちゃいました! ~ (CDジャーナルムック)出…

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熊谷晋一郎『リハビリの夜』リハビリの夜 (シリーズ ケアをひらく)作者: 熊谷晋一郎出版社/メーカー: 医学書院発売日: 2009/12/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 85回この商品を含むブログ (33件) を見る

リチャード・パワーズ『囚人のジレンマ』

読み終えた。パワーズは『舞踏会へ向かう三人の農夫』に続いて2冊目。囚人のジレンマ作者: リチャードパワーズ,柴田元幸/前山佳朱彦出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2007/05/24メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 63回この商品を含むブログ (62件) を…

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リチャード・パワーズ『囚人のジレンマ』囚人のジレンマ作者: リチャードパワーズ,柴田元幸/前山佳朱彦出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2007/05/24メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 63回この商品を含むブログ (62件) を見る