ジェフ・ワドロウ『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』見た。

ほぼ『キャリー』の変奏だった。アメリカの高校に潜む異常さと抑圧を、ある特異な存在によって浮き彫りしている(「身体にぴったりとした」服、セクシーなダンス、常にスタジャンを着るジョックス)。そしてクイーン・ビーとの対決。…というのがそのまま、学校の外の世界で起こることと「対応」しているように思えた。
ずっと見ていたくなる。クロエ・グレース・モレッツを好きになるしかない。あの口元!クリストファー・ミンツ=プラッセもキュート。歩き方のふらつきっぷり。個人的にはジョン・レグイザモがあがった。

ユニオンJ(なんだあの気狂いPVは)とかデイヴの意外と(ってことなんだろうけども)鍛えられた身体を見てどきっとするみたいなくだり(からの最高のキス)、相似形をなす二人のヒーローと一人の悪役(父の死と約束)、覆面ヒーローにまつわる描写(ヒーローにいたる理由、マスクを着けたままのセックス、正体がばれることによる危機)、とかなり盛り込まれてはいる。
あとバイクチェイスが、よりにもよって敵との戦いではないところでしっかり描かれている。排気音がしびれる。