2021-01-01から1年間の記事一覧

面白かった本2021

伊藤亜紗『どもる体』『記憶する体』『ヴァレリー 芸術と身体の哲学』 前田拓也『介助現場の社会学 身体障害者の自立生活と介助者のリアリティ』 https://www.seikatsushoin.com/bk/045%2520kaijogenba.html鈴木透『食の実験場アメリカ ファーストフード帝国…

煙草

自分を嫌煙家とは思っていない理由として、たばこ自体をどこでも吸えなくなればいい、とは思ってない、というのがある。 ただ、例えば、道ですれ違いざまにたばこの煙を浴びたりする時、反射的に怒りがわいている。誰かが言ってるのを見たことがないけど、マ…

芸能人

ミーハーなのとめざといのがあって、芸能人を街で見ることが多い。ただあまり覚えていることができない。でも忘れられない部類のエピソードもある。 たとえば、20年くらい前の表参道で、『ラブストーリー』撮影中のトヨエツと戸田菜穂を見て、前者のデカさ(…

「語りの複数性」(東京都渋谷公園通りギャラリー)

展覧会のタイトルを挙げてはいるものの、他の作品も良かったんだけど(山本高之『悪夢の続き』とか)、ここでは、百瀬文『聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと』について書く。スリリングすぎる作品だった。 耳の聞こえない男性との会話である、という…

劇団ひとり『浅草キッド』

風間杜夫が出演するシーンにカンディンスキーがあるのは一体誰のアイデアなんだろうか。それとも史実の通り?なんだろうか。もしかしたら、「北野武監督」の発案かもしれない。いかにも言いそうじゃないですか。…単なる妄想ですけど。 まぁ、それは置いてお…

フレデリック・ワイズマン『ボストン市庁舎』

たとえば"respect"、それから"immigrant"、そして"community"。 英語を使えない人間として、この約4時間半の映画を見ていくと、次第に特定の単語群が自分の中に残っていくのを感じる(おそらく多用されているということなんだろうけど)。これらの言葉、その…

ローソン・マーシャル・サーバー『セントラル・インテリジェンス』

今作に関しては、ツイッターでも言ったんだけど、完全にこれだった。『セントラル・インテリジェンス』、まさかのローソン・マーシャル・サーバーの『ナイト&デイ』で、しかもジョン・ヒューズ物という…むちゃくちゃですわ pic.twitter.com/CkfEBJIDbi— 庭仕…

「和田誠展」(東京オペラシティ アートギャラリー)

和田誠自体が好きな人は当然行くとして、コマーシャルグラフィックが好き、装丁が好き、映画が好き、ミーハーでテレビ好き、…にどれか一つでも当てはまる人は見に行ったら脳の神経細胞がバチバチに繋がりまくる快感が味わえる。と同時にむちゃくちゃな仕事量…

雑感

かっさーの卒業によってひさしぶりにハロのことをぼーっと考えたら(というか「ひさしぶり」である時点で終わってるわけですが)、今の自分が、ここまでハロと距離を感じている理由はやっぱり嗣永さんのことだなと気づいた。あの時からじわじわと離れていっ…

リドリー・スコット『最後の決闘裁判』

最初、chapter 1の編集があまりに小刻みすぎて、余韻もくそもなく感じ、これはちょっとなぁ…と思ってたら、2に入っていき、尻切れトンボなカットが、繰り返されて積み重ねられ、観客=自分の中に蓄積されていくような感覚を味わい始めると、じわじわと、本作…

小説

小説を書く時の悩みとして、途中で飽きる、書こうとしてることがなかなか出せない、登場人物の描写に入っていくとどこかで行き詰まってしまう、というのがある。 ちゃんとプロットなりあらすじを作ってから書けば、幾分かは解消される問題かなとも思う。でも…

怒り

マスクをつけてないとか、ひとところに集まって話してるとか、営業してる居酒屋に人がパンパンに入って酒飲んでるとか、あとはワクチン打たないとか、そういうことに対するヘイトは自分の中になくて、好きにやったらいいと思うんだけど、そういうことにヘイ…

The best albums and songs of 2020

よく聴いた順に選んで並べました。27. くるり『thaw』 傍目から見たらゆるっと作られたアルバムのようだった(実際は違うんでしょうけど)けど、いやだからこそのクオリティの高さ。 26. Logic『No Pressure』 こんなことあんまり言いたくないけどファースト…

The Best Movies of 2020

今回は、雑に言えば色々あったので、新作と旧作が混ざっている。2020年に見た映画くらいの縛り。あと、ようやくではあるけどちゃんと見始めたのでやたらとNetflixが多くなった、というかほぼそれ。それならいっそ全部Netflixにすればいいという気もしてきた…

面白かった本2020

森山至貴 『LGBTを読みとく クィア・スタディーズ入門』 荒井裕樹『車椅子の横に立つ人 障害から見つめる「生きにくさ」』 ハイメ・マンリケ『優男たち アレナス、ロルカ、プイグ、そして私』 伊藤亜紗『手の倫理』 フランソワ・トリュフォー『ある映画の物…