ベン・アフレック『ザ・タウン』を見た。
なぜ、犯罪映画に惹かれるのか。それは、そこに手際が描かれるからだと思う。
事前に準備したものや、その場にある道具を使い、スムーズに、効率的に、なおかつ証拠を残さず、現金を奪い、立ち去る。そこで行われるあらゆる行為が、あえて言うなら、美しく見える。
銃撃戦や、カーチェイスも、追いつめる方と逃げる方の双方が、目的への最短距離をとろうと競う姿が見ていて興奮する。もっとも、そこから逸脱するような行為がまた面白いわけだけど。
ジェムの突拍子もない(しかしある種「見慣れた」)暴力の発動もそうだけど(ジェレミー・レナー!すばらしい…ミッション・インポッシブルの新しいやつや、アベンジャーズにも出るのか…)、ダグとクレアの出会いもまた逸脱だ。圧倒的に美しく(映画に?)最適化されたものとそこから抜け出ようとする行為や事件。が、入り乱れるのが映画。
というか、この映画、ともかく細部について語り拘泥したくなる。そうでなければならないという使命感さえある。刑事に追われるジェムの表情、ジェムとダグの深い関係が明かされる墓場のシーン、FBIの刑事たちの捜査の描写(会議のシーン…)、3つのエスカレートしていく銀行強盗、悲しきクリスタの証言(バーのシーン!)、花屋ファーギーの悪意の表現、4人組の服装(レッドソックスジャージ、カーハートのジャケット、フード付きパーカー…)、…次々出てきてしまう。

・対話のシーンで、喋る人間を、中心ではなく、左右に配置する。

市民農園のシーン。重要な告白をするベン・アフレックの背後で揺れるしなびたひまわりや雑草。

レベッカ・ホール、すてきすぎます。『フロスト×ニクソン』思い出したり。

ブレイク・ライヴリー木下優樹菜に似てるな。

この刑事もよかったなぁ。