マシュー・ヴォーン『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』見た。
何が良いって、役者が良い。

ミヒャエル・ファスベンダー=エリックの哀しみと憎悪と絶望と怒りの表現が素晴らしい。彼がなぜ、シュミット博士を、あのとき殺せなかったのか、その疑問すらも、身につまされて迫ってくるようだ。世界各国をまたにかけた復讐の旅の描写も素晴らしい(スイスでの歯抜き(!)、アルゼンチンでのかっこよすぎる立ち振る舞い)。
ジェームズ・マカヴォイ=チャールズがなぜ、あの能力を持ち得ながら、慈愛に満ちた、希望にあふれた性格でいられたのか。決して良い家庭環境ではなかった中で、レイヴンを救うことができたのはなぜか(案外、女好き、というのもあったかもしれないけど)。自らの根源を探る遺伝子研究はすなわち、人類という種がなければ変異種も存在し得なかった、という考えを生み出したから、なのかもしれない、けど、それすらも揺るがしかねないラストの人類の仕打ちへの、チャールズの(「決別」)決断を、受け入れさせてくれたのは、あの許しと悩みを共存させていた表情(あの涙!)だった。
両者の服装も素晴らしい。時代を感じさせつつ、アメリカというよりはむしろヨーロッパの感じ。
そして、一番テンションが上がったのは、ドイツ語を話すケヴィン・ベーコンなんだけど。
ほかの方のもちろん素敵すぎましたが。

X-MENといえばの能力対決も、能力者の悲惨な末路も良かった。アザゼル強すぎ&かっこよすぎ。

にしたって、あのナチスのコインからのオープニングに込められた悪意にぐっときざるをえない。

「second class」があるのなら、楽しみすぎる。やっぱ、ケネディ暗殺からか?