キプリング短篇集』大岡昇平『成城だより(上)』石川忠司『極太!!思想家列伝』買って『極太!!思想家列伝』読み始める。観念=言葉の外にあるリアル=現実で実践してく、かー。そのリアルすらその昔人間によって当てはめられた観念=言葉でしかない、ってのが『ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2』で主張されていたが…まぁそれも観念=言葉でしかなく、っていうのも観念=言葉でしかなく…を繰り返すのがポストモダンであり「クラインの壺」である…という勝手な理解をした。ポスモだりー。

ベニー・チャン『コネクテッド』を新宿で見た。
車の横っ面にぶつけるシーンが最高なのは言わずもがなだけど、その後のアボンの長いカーチェイス、崖から車落ちそうのシーン、そして空港での一連のアクション(発泡スチロールの中に隠れる、ロッカーをおもくそ倒す、落下する時に足に網が引っかかる・・・というような、いわゆるその場にあるもんを使って戦う例のパターンの連続・・・はやはり最高)・・・いかにもだけどそのいかにもをハイレベルで見せつけられる、というか見せつけることができる映画。銃を背後に隠して、というのもいかにもだし。ファイ先輩のアクションがかっこよすぎるし(そもそもファイ先輩自体がめっちゃドライでしかし冴えている刑事、というキャラクターで良い)、そりゃあこんだけできる人がいたらやらせたくなるよなぁ、という感じ。というかアクション監督がすごいってのもあるんだろうけど。

あとラストで、すわ『ニンゲン合格』か!?というシーンがあってめちゃくちゃ感動したんだけど、そこで終われなかったのが、なんか悔しい(?)。しかし、報われきれないハードな善行、というのは無条件に感動するな。作中にも出てきた「バットマン」じゃないが。

内容もいいんだけど、完成度の問題というのがあって、完成度が高いという事はやっぱりすごい・・・内容とかどうでもいいから、かっこいい動きとか、これどうやって撮るの?っていうのを見たい。

うーんしかし・・・たとえば、物語をうまく行かすためにバカなやつを出すというのがあって、そういうのがこの映画にもあったんだけど、でも同時にそれをただのバカに終わらせないすばらしさもあって・・・というのは内容の問題か。なんか、それは内容というか態度とか倫理(って全然違うか)の問題、であって、たとえばこのバカにもなにか事情があって、というような内面に踏み込む感じなのが内容のことで、そういうものはいらない、という気がする・・・がよくわからない。

とりあえず、ジョニー・トー監督作品を見よう。