ロブ=グリエ『消しゴム』読んでいる。

所々、くだらないというか、ばかばかしいというか、笑える箇所がある。

唐突な(というか、この小説は、そんな唐突さばかりなのだけれど)トマトの美しさについての描写(p256)、何か元ネタがあるのかそれとも実際に存在することなのか検討つかない「額の測定」(p261)、《だが、何を選ぼうと大差ない。というのも、そこに置かれた多様な料理は、皿の上の素材の配置が違うだけだからだ。基本となる要素は、イワシのマリネだ。》(p255)、使い道のない消しゴムを買ってしまうこと(p214)、同じ単語が繰返し登場する郵便局の表示板(p265)。

そして、ここでも、物体や事物や現象同士の差異がわからなくなり、優位性や特権性は排除される(作品全編にわたって、殺人者と捜査官は、どんどん接近し、両者の違いは曖昧になってゆく…)。

《かなり遠方で、ふたりの男(…)煙突や屋根と同じ青みがかった灰色の服を着ているため、それらのあいだに溶けこんでしまったようにも見える。》(p167)
《(…)それは向かい側にある工場から出る音らしいが、空気にあまりによく溶けこんでいるので、厳密にはいかなる源から発しているとも決めがたく――(…)》(p168)
《この上下の揺れはしだいに弱まり、見えにくくなるが――その終わりを確定することは難しく――、かくして、橋の下降という現象はしばらく前に完了しているにもかかわらず、静止状態は見せかけにすぎず、橋と堤の両側での連続的な隆起と陥没が、下降した橋床の先端に残っているのだった。》(p252)

この最後の引用、まじでぐっときた。良い。終わりを確定できないという状態はすばらしい。

今日会社で、デスク移動のための掃除や整理(というか、大丈夫かってなくらいに――多分だめ――がんがんごみ捨てた)してたら、引き出しから図書カード1500円分出てきてあがった。でもその後で、この年になって、図書カードで真面目に喜ぶ自分って…と軽くむなしくなった。でもしょうがないけど。その後本屋いって何買おうか迷って結局何も買わず。

キャラクターとROCKのコラボレーションTシャツってくそだせぇな。

フォトテクニックデジタル新川優愛、まじかわいい。買いそうになった。しかし顔整いすぎ。

non・noのあやはるの表紙もいいですね。