ローランド・エメリッヒホワイトハウス・ダウン』見た。

日中というのに(だからこそ、なのか?)薄暗い室内に、窓、カーテン越し、ブラインドの隙間から、外光が無数に差し込み、それがまた、部屋の暗さ、人物に落とされる影を強調する。
犯人グループが陣取るのが、隠蔽目的で(暗くし、音を出していれば、占拠の準備がばれにくい)上映がされたままの映画室である、というのも、光と影の強いコントラストを見せたかったからではないか、と思いたくなる。この執着は何なのか(繊細な陰影、とはとても言えない)。
かと思えば、野外の画はどうか。過剰にくっきりとした合成の建造物、動き回るカメラワークで捉えられるCGのヘリや車、すべてが太陽の光の中ではっきりと見えすぎている。
明らかに質感が異なるこれらの映像を、その差異を埋めるような工夫もほぼされることなく、繋ぎ合せて、1本の作品にしてしまっている。
思えば、物語とアクションは、セットで作られた感丸出しのホワイトハウス内部でのみ進行(その外部では、ほぼ人々は攻撃されるがままだ)するというのは、コンセプト上仕方のないことではあれど、何か、言い難い異常さが在る。
そして相も変わらずのエメリッヒ流の、緊迫感のあるシーンにぶっこまれるギャグ。
おまけに、いまどきほとんど見ない、胸の懐中時計が銃弾を受けて助かる、というシーン。いやわかってたよ、最初から。時計もらったくだりから。わざわざこれ見よがしに、「胸ポケットに入れた」というセリフがあったから。
さらに、劇中で散々、ブログという言葉を「古い」としてるけど、動画をネット上にアップして、という展開、十分古い。
そして、黒幕はだれか、って途中からわかるわ。わかりやすすぎるわ。まぁ若干(若干ですが)ひねってはあるのはみとめるが。二人の、スマートフォンも使えない(使わない)「年寄り」のアメリカ嫌悪という動機の表現もなかなか。
とまぁ、かなり時流に遅れている感ある。
にしても、旗振り、の伏線、強度はないけど、それでもぐっときてしまうな。英雄はだれか、繰り返しそう称されるのは少女だ。
今更ながら、予告編の、チャニング・テイタムにつけられた「全世界熱狂」という冠、じわじわきたな。そうとしか言いようがないね。だるーんとしたぼろぼろの白ランニングに全世界熱狂(違う)。
あと、さすがにジェイミー・フォックス全然大統領に見えない。逆にすごい。
気になるのは、明らかに一度、大統領は、少女を見捨ててるんだよね…。それはどういうことなんだ、という。…。


そういやなんかの雑誌?で、ハンス・ジマーのインタビューが載っていた。『マン・オブ・スティール』の音楽で、ドラマーを15人だか集めたという。それだけで早よ聴きたいというか見たい気持ちになる/『プロフェッショナル 仕事の流儀宮崎駿スペシャルちらちらと見てた。『風立ちぬ』二郎の夢の中の、理想の飛行機をコンテに描くとき、その白い姿を見ながら、「まさにビアンコですよ」と興奮ぎみに語っていた姿がやべえなと思った/先に言っておきたいが、一昨日くらいから寒くなったので夏は終わったと思われる。もうパンツ一丁で寝れなくなった/いつまとめられるんだろうか、『ローン・レンジャー』とワイスピ、あとアンドレアス・グルスキー展も観に行ったこと、忘れそうになる/あ、あと原田眞人『RETURN』見たいなぁ/