今日のおやじの背中、山田太一脚本なんだけど、あらすじ読んだだけでやばさが伝わってくる、のがすごい。


ガス・ヴァン・サント『プロミスト・ランド』もう公開していたのを今知った衝撃。見なくては。


ひとまず、見た映画。


三池崇史『喰女-クイメ-』

タイトルの出方がかっこよすぎ。もうその時点で信用ができる。冒頭ほぼ説明もせりふもなく進行していく(だから海老蔵の相手が誰なのかよくわからない)タイトさ、しかしその後登場人物の視線や立ち振る舞いでその辺を補完してしまうのだった。上下グレーのスウェットを着用し、稽古場ではマグカップで温かい飲み物をすする海老蔵…。
目についたところを挙げて行けばきりがない。工事によって一方通行になる道路、をこんなに何度も登場させる映画はあるだろうか(しかもその場所の持つなんとも言えなさ、「待たなければならない」不毛さ?をうまく使っている)。台所に並べられる瓶の不気味さ(まるでホルマリン漬けのようだ)。
そして鏡に映る柴咲コウの顔。洗面台での瞳の深い黒みは映像加工しているのだろうか。もしそのままならこわすぎる。じっと見させられていると、彼女の顔の美しさ、よりも、独特の不均一さに目が行きひどく不安になってくるのだった。「早く終わったら飲みに行こうよ」「早く終わったらうちに帰りなさい」と諭す言葉、彼女が今まで演じてきた役にはない要素だ。
無論軽薄な伊藤英明も最高なのだった。稽古を演技「外」から見つめているはずの、根岸季衣の顔もすばらしい。
舞台を降りて演技をしているシーン、そういう(造りの)ものか、とも思うし、すでに世界は狂っている、ととることもできるな。回転運動も印象的。
あと、まさかの黒沢清オマージュ!(ビニール)


ゲイリー・フレダーバトルフロント

終盤、敵と対峙するステイサム、その方へ緊迫した様子でライフルを向けていた保安官が、「制裁」が始まった瞬間に「あ、必要ないな…」って感じで銃をおろしたのに爆笑してしまった(その前の、無線で言いなりも最高だったけど)。(自分的にだけど)久しぶりに見たステイサムは、つくづくひと手間(一手)多い暴力をつかうなぁ(電球に穴あけたり)。つまり完膚なきまでたたきのめすということ。
学校のグラウンドにたくさんの子どもがいる中、カメラはある一人の少女のを追っていく。彼女は似つかわしくないデザインのキャップを目深にかぶっていて、まるでその帽子が観客の視線を集める理由になっているかのようで、現にその直後、そういった「事件」が起こる。こういう演出を見たいがためにアメリカ映画を見るんだなとしみじみしてしまう。
ジェームズ・フランコの出演作の選び方、なかなかどうして悪くない。
原題が"Homefront"というんだけど、このポスターのビジュアルを見ると、そういうことか、となっとくするのだった。

アメリカの最終防衛線=強い父親、といったところか。


ギャレス・エドワーズGODZILLA ゴジラ

とりあえず、なかなか怪獣の暴れる姿をじっくり見せない(通過した後や、始まった瞬間にニュース映像に切り替えてしまう)のは、やるじゃないですかと思った次第。建物や列車や橋、人工構造物から描くのは平成ガメラオマージュか。
ブライアン・クランストンがまじで気が狂ってる人っぽくて怖かったっす。なんかヅラっぽく見えたのなんでだろう。
ケンワタナベの演技の間が…。提督との絡みのところで笑ってしまった。
まぁ期待しすぎた、ってのもあるんだろう…。