ジョーダン・ヴォート=ロバーツ『キングコング:髑髏島の巨神』


MIYAVIめっちゃ良い役でかっこいいし徳利さんに似てる。

オマージュオマージュオマージュの嵐!で不安になるけど、すでにタランティーノという成功例がこの世に存在してるので一概に否定しようがなく…。この調子でやっていってよいのでは、とは思う。

とはいえ、オマージュが…とかいいつつ、"怪獣墓場"での、カメラのフラッシュの使い方、毒ガス・ガスマスク・刀、の恥ずかしげもないとんでもなさにはやられまくる。
モンスターを登場させる、ということを軸にして、ヘリ飛行、爆発と燃え盛る炎、兵士たちのジャングル行軍(民間人組と別にしたことで実現する)、船での河川航行、闇夜の山岳、といった「やりたい」シーンをうまく組み込んでるのがやっぱ当たり前だがすごいなぁと。(ベトナムでロケしてる確信犯っぷり。ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督、ベトナムに家も買ったとのこと)

それに、ジャンル物として構築しつつ、狂った世界(それは未開の自然であり、人間の攻撃性の集結する狂気の船上の事でもある)から戻ること(肉体的にも精神的にも戻ってこれるのか?という問い)、というモチーフを、作品全体を貫くものとして扱っているのは良いと思った。その扱い方に繊細さがあるかといえばうーん…って感じだけど。

にしても、ブリー・ラーソンが、乗船時のサミュエル・L・ジャクソンとのやりとり、船内部でのトムヒとのやりとりを、「顔」ではなくてまさしく"ツラ"で、その面構えでやっているという感じで良かった。