クビキリサイクル』を読んでいる。天才、が登場するんだけど、まぁ、学者とか技術者、はいいとして、画家とか料理人とか占い師は、微妙。というか、その人の天才性を示すエピソードがいちいちベタで面白くて、一人で脳内将棋やってたり(一人でぶつぶつ言ってる!)、汗をなめて血液型をあてる、とかは、笑ってしまった。しかし、画家の天才、ってなんだろう。《「わたしさぁ……そういうのってむかつくんだよね。吐き気がする。いい題材がないから絵が描けないとか、モデルが悪かったとか環境が悪かったとか、そんな題材は自分の描くべきものじゃないとか。(…)」》《「一つのスタイルに拘泥し続けるなんて愚かしいったらありゃしないわ。(…)」》しかも後半、何言ってるかわからなくなる。やっぱり、何かの分野に秀でた人物を描くのは難しい。特に自分がその分野をろくに理解していないときはなおさら。いやまぁ、でも、このステレオタイプにすらなってない、というかステレオより古い、タイプを描くことで、十分作品として満たされているなら(作者にとって読者にとって)いいのかもしれない。

世にも奇妙な物語を見た。おもしろかった。戸田誠二とか『ユートピアズ』とか、世にもっぽい話ばっかだから、映像化しやすいだろうなぁ。ここにて手を出したら終わり、のような気もする。星新一とかも。「行列のできる刑事」、おもしろい。フェイクドキュで。張り込みのシーンも良い。アパートの上からのカメラの動きとか、全体がきっちり一つの動きの中に収まっていて、見ていて気持ちよかった。これ、リメイクなのか?あと、谷原章介はいいな。ああいうの、やってほしい。狂気っぽいの。