デヴィッド・エアーフェイク シティ ある男のルール』を新宿で見た。
チカーノがうろうろしていて緊張感に満ち溢れた、庭先でキアヌが子供と喋る時がいい感じだったヒスパニックの居住地区とか、冒頭のコリアンマフィアとのいざこざがあった駐車場や彼らが少女をいたぶっていた家など、様々な場所、がどれもよかった。警察以外は、基本的に始めて訪れる場所を転々とめぐっていくことでストーリーが進む。
一番良かったのはやっぱり郊外の丘の上の家だろうか。半分枯れた雑草が生える中に、寄り添うようにして並べ埋められていた二つの半腐乱死体。それを手前にして向こうの町の夕景が映る。というのが美しかった。
あと、アクションは、殴りあいのシーンは細切れになっていた(っていうかフォレスト・ウィテカーが強そうに見えなかったんだけど…ぼかぼか、みたいな殴り方で)。でも、ゲームさんの家でのアクションはよかった。押さえつけられている頭で写真たてのガラスを割ったり、コーンフレークにビール入れたり、電話帳でおもくそ殴られても平然といてたり…ってゲームがいいだけか。対して、銃撃戦は、銃自体をすごく良く撮ろうとしていたし(冒頭の、起きてすぐキアヌが銃をいじるシーンは、なんというか、銃へのフェティシズムすら感じた)、吹っ飛ばされたり、部屋の入口から敵がチラッと見えるのとかもよかった。コモンさんとの銃撃戦で、キアヌが部屋の明かりを消し、手に持ったライトで浮かび上がった敵を撃ち、そして、洗面所の鏡にコモンがちらっと映るのにぞくっとした。あとはキアヌの英語の発音はなんともいえない。気を失っていたキアヌが、唾液をとられてからすぐ殺されなかったのもなんかなー。