ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』見た。

言ってるそばから見に行っちゃったよ…。しかし混雑していた。こんなに多くの人が見に来たがるようなものなのか、ということが今でもよくわからない。こういうものに人が集まるっていう現状。

まずこの、樋口真嗣巨神兵東京に現わる 劇場版』が何よりも目当てだったりする。
大きな災厄についての、そしてその予兆・警告にまつわる物語をどうとらえたらいいのか。
兆しに触れ、それを受け入れる、そうしようとしまいと、災いを阻止することはできない。それは誰の罪、に対する罰、でもなく、因果でもない。神なのかどうかすらもわからない、そこには人間の論理は当てはまらない。
映像は、特撮の画と、揺れ動くカメラワークというのが良い組み合わせだったように感じた。というか、そういう画面が作られたことがなかったんじゃないかとすら思う。
林原めぐみの声、半端じゃない凄み。ジブリ(というか鈴木プロデューサー)が絡んでいるんだったら、これを、タレントにするという案もあったんじゃないかと思う。たとえば…宮崎あおい、とか。しかしそれではこのぞくぞくするような感じが出せなかったろうな。
舞城のテクストは、ちょいちょい、ぽくないところがあったり。「薄くなって消えた」とかね。ただ、最後の、映像の展開に拮抗するような反対の力を発している、しかも助走がなく急に逆向きに向かっていくような、内容はいかにも、という感じだった。
うん、全体としてはおもしろかった。もっと見たいと思えたし。
で、エヴァか…。
まず、本編前の予告については言及しときたい。まず、ほとんどアニメ関連っていう。で、『テッド』でみんな笑ってた。それは和んだが。TOHOシネマズの寸劇ムービー(年下彼氏と、世話女房的彼女やつ)の時、自分で勝手にいたたまれなくなってた…。エヴァ見に来るような人たちのシニカルな空気を感じてしまい(んなこともないんだろうけど)。なんか、今更なところにつっこんでくるやつとかいたらどうしよう、と思ったりした(完全にいらぬ心配)。
思い入れもなく、ストーリーの記憶もそんなにない人間の感想としては、まったく違う話になってるな(誰でもわかるか)ということだった。これならエヴァじゃなくて、別でやれば…と思ったくらい。
戦闘シーンも、ほんと、鬱屈としていて、前作の開放感あふれるアクション、明快なギミック描写がほとんどなかった。満身創痍で、すたぼろになりながら、なんとか勝つ(しかし、完全勝利は常にほど遠い)という印象。
あと…アスカ無双。もう30近いはずなのにあの見た目(ミサトやリツコさんはあんなんなってたのに)。うじうじして勝手なことばっかりやるシンジは既視感ばりばり。そして、カヲルくん…思わず、そういいたくなるようないらんドキドキ感あり。
そしてラスト…。あの3人の組み合わせでありながら、その「内容」が全く組み変わってしまっている(年齢や、アイデンティティ、関係性)。リセットされて、旧エヴァの初期設定に戻っているようでもあるんだけど(『破』で崩したはずの)、さらに、その時点より「改悪」されているような。不安定さ、不穏さが増している、というような感じ。「槍でやり直す」、ってことだね。
宇多田ヒカルの歌、やっぱすげぇな。なんか、別次元いっちゃってる感じ。
松屋のトンテキ定食食いました。にんにく味がしつこくなく、肉の適度な弾力、なかなかうまかったです。
今週の『中二病でも恋がしたい!』もうやべぇ領域に入ってきて身悶えた。