長嶋有、クーラーとか扇風機はほとんど登場させてないような気がする。ガスの湯沸かし器や灯油の暖房器具(新しいものではなくて、炎が見える、点火がわかるもの)へのこだわりを感じる。自分の実家の風呂も、昔古いガスで、その火の点き方?への恐れみたいなものを感じていた。あれをうまく扱えるイコール大人、みたいなイメージ。
柴崎友香『ショートカット』『青空感傷ツアー』『フルタイムライフ』買って、『ショートカット』前に買ったことに気付いて少し落ち込み、長嶋有『タンノイのエジンバラ』読み終えた。全体的に、後味悪いタイプの話ばかりだったような気がする。根本的な「解決」が無論ないのはあたりまえとして、出て来る登場人物の悪意とか、ひねくれている感じ(と、この2つは結構違うけれどね…)を描いていたり。《俺と一緒に母親の写真を凝視していた瀬奈は、/「私も整形するんだ」とぽつりといった。》(「タンノイのエジンバラ」p32)。グーフィーとプルート問題(これは自分も前から気になっていた)。
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