ギャヴィン・フッド『エンダーのゲーム』見た。

まず、気になるのは、兄との格闘で、エンダーが被らされるマスクや、天井につるされた「戦闘機」の飾り(あれは…赤ちゃんをあやすやつか…?)、など、ウィッギン家になぜか存在する、フォーミックに関するもの。
一方で、エンダーが軍人としてのぼりつめることがそのまま、フォーミックの核心にせまっていくことになる。というか、迫らさせられている。指揮官訓練所はよりによって、かつての敵の基地であり、その構造をそのまま流用している(という狂気の沙汰)。
心理テストの中に登場する、フォーミックらしき生物(それは姉に、兄に変化する)と、彼らの破壊された建築物。それはのちに、実在するものとしてエンダーの目の前に現れるのだが、面白いのは、彼がそれを見ても別段取り乱すということはない、ということ。ある「気付き」を得ることで、初めてそこへ接近することとなる。ともあれ、明らかに、エンダーは、「敵」からメッセージを受け取っていた。
対して、「疑似的な敵」として登場する人物たち、要するに人間に対して、結局破綻して、最善の方法として、相手を破壊することになってしまう、こともあれど、彼は、戦略的な考え方で向かっていこうとする。利害関係を利用したり(メールについての「正しい質問」をしたり)。
どちらが正しい、というか、「優れた」、上位の、関係性なのだろうか。という言い方がおかしいなら、エンダーがシンパシーを覚える存在とは、という問い。
無人機使っての戦争自体、ほぼゲームと同じようなもんだ…(ゲームはいやだ、といいながら、喜々としてゲームやって、実戦をやらされれば逆ギレしてる)と思ったら、しっかり、輸送機に人間を乗せてた。しかし、エンダーは人間1000人犠牲にしたことよりも、一種族を全滅(ではないのだけど、実は)したことにショックをうけている(それが最後の「重荷を積んだ出発」へ)。それが異常なのかそうではないのか、なんて、わかるわけがない。体験しようがないから。
無重力で水平になった大佐に対してと、指揮官訓練のシミュレーションの装置を見たとき、にやっと笑うエンダーの不気味さ。


長嶋有長嶋有異色作品集 エロマンガ島の三人』、前田英樹『言葉と在るものの声』、米澤穂信『折れた竜骨』買った。

エロマンガ島の三人 長嶋有異色作品集

エロマンガ島の三人 長嶋有異色作品集

言葉と在るものの声

言葉と在るものの声

折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)

折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)

ジャージの二人』読んでる。おもしろい。繰り返される「奥さんは?」の問い、カタカナ語への嫌悪、辞書・漢字の読み方へのひっかかりやこだわり。メールの送受信を畑の道の真ん中でたたずんで待つ、美しい姿。


つばな先生の最新刊、買い忘れた。あと、藤井洋平『Banana Games』気になりつつもまだ買ってない…。

℃-ute『⑧ Queen of J-POP』聴けば聴くほどよくなってきた(イヤホンで聴くとさらによい)、ってことをいいたかったんだけど…。

8 Queen of J-POP

8 Queen of J-POP

ベリの新曲「大人なのよ!」がやばいくらいよすぎて全部ふっとんだ!!間奏のシンセもたまんない。振り付けも最高というしかないわ。


あと、秦基博『Signed POP』も最近よく聴いてます。

Signed POP

Signed POP

歌がうますぎる(凡庸な感想)。技巧がばきばき発揮されとる。