三浦哲哉『映画とは何か フランス映画思想史』買って読んでる。
《「不可視」であったものが新しい技術によって「可視化」され、人間のまなざしのもとに届けられる。パンルヴェの作品の面白さ、驚異はまずもってこの「発見」の営みに存ずる。見えないものを見えるようにするという意味において、まなざしの歴史そのものをも更新することこそが彼の映画的冒険の目標としてあった。したがって、パンルヴェの映画の最良の瞬間には、肉眼では見ることができず、観察することができなかった世界がはじめて見えるようになったことそれ自体の興奮が漲っているように感じられる。》(p37)

映画とは何か: フランス映画思想史 (筑摩選書)

映画とは何か: フランス映画思想史 (筑摩選書)