レーモン・ルーセルロクス・ソルス』読み終えた。死・運命(doom?)を冒涜すること、覆すこと。しかもそれは再生とか復活ではない。描写の細かさ、(例えば建築物の構造の)堪能な説明、…狂人の文章の綿密さ。確かにここに大きな物語はなく、細かなエピソードが入れ子状に、もしくは連鎖的に登場し、主たる語り手(など本来いないとも言えるが…)から読者を遠くにつれていってしまう感じ。
ジョン・ケージ著作選』読み終えた。同時にいくつものことが起こる(サーカスのように)、ならば、そこで重要なのは、空間や時間、なのだろう(そしてそこでは/その時には、すべてが音楽であり、音楽ではない)。《そして音楽ではない何かを行うことこそが音楽なのだということを、示したかったのです。》(p122)
石川忠司孔子の哲学 「仁」とは何か』読み終えた。うーんやっぱり、『衆生の倫理』と問題意識?は共通する部分がある。同じ作者だから当たり前かもしらんが。生きてるだけを全肯定する、というか。
やらなきゃ始まらない、それを何のために?と問うてもしょうがない…それをしだせばろくなことにはならない。空虚なゲーム=遊戯でなければならない、それ自体が目的であり行為であり結果である、ということに。
世界は確かによくわからんし、因果は果てしない…そのよくわからなさは決して世界に全部依存(?)しているのではなく、因果を結ぶ「躓きの石」としての主体がある、いるからだ。だからこそ主体がどうこうできる。
すべてのことにある、それ自体が「仁」か「不仁」か…人は時に過つが、それもひっくるめてすべてを学ばなければならない。正解続きなんてあるわけがないし。というか、迷っている情けなさが重要。情けなくないと。不用意に投げやりになったり深刻になってどうする。
で、『ホーソーン短篇小説集』読む。キプリングを読んだ後だとすんなりいく感じ。文章の華麗さ(宗教くささ)。聖なるものをつきつめた、裏返しのグロテスクな、奇妙な、出来事によって、小説の世界が反転してしまうような。
新・三銃士』おもしろい。子どもの頃につっこみたかったことを今思う存分つっこんでる。『サムライハイスクール』(というからには当然ハイスクール全体がサムライ化するんだろう)と『スパイダーマン』似てんなー(入口だけ、だと思う)。『相棒』は普通。