見ていた映画、まだまとめていないものを一気に。


ザル・バトマングリ『ザ・イースト』見た。

オフィスビルのごみ箱に、食べかけのりんごなんて捨ててあるだろうか…なんて思ってたら、渋谷で、りんごかじりながら歩いている外国人女性がいたので、あり得るのかもしれない。
ペイジ、っていう人名を、エレン・ペイジが出ている映画で使わないでほしい。にしても、彼女演じるイジーが、久しぶりに会った父親に、奇麗になった、というようなことを言われるの、なんか…。いや別にいいんですけどね。しかもその後の、湖への飛込みのくだりたるや、…なんなんだと言いたくなる。


リチャード・リンクレイタービフォア・ミッドナイト』見た。

なんていうか、ただ、本当に話しているだけ。しかも内容も、鼻白むところがないわけじゃ無論ない。なのに、ずっと見ていられる。
一人取り残されたジェシーがホテルの室内で目線をやる先の、ベッドサイド、テーブルの上のティーカップ、といったカットが、はっとする美しさの、おさえられた光と色彩だった。
French assという単語…。
男は見た目に無頓着。自分の加齢にも。髭の赤毛がなくなったことにも気付かない。対して、女は自虐を言うにもまず見た目から。


ロン・ハワード『ラッシュ/プライドと友情』見た。

フィルムの粗さが強調された質感だけども、明らかにアンソニー・ドッド・マントルっぽい画。
エグゾーストノイズとタイヤのグリップ音、レーシングカーの動き、激しいクラッシュ、をスクリーンで体験するだけであがるものがあった。
ニキとジェームスが、乗用車を運転する時の、機敏なギアチェンジを見ていると、マニュアルかっこいいなぁと(AT限定の人)。
エンドの曲が、ギターサウンドなんだけど盛り上がる部分がないという点において、ハンス・ジマーだなと思った。かっこよかったです。
最後の、ニキのナレーションがばーっと流れるの、個人的にはなえてしまう。最近、映画のナレーションについて考えていて、その部分で『アメリカン・ハッスル』も受け容れがたかったんだけれど、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』はよかったと感じた。その違いはなんだろうか。
史実に基づいていることと、結末が明瞭であることは、必ずしも一致しない。『フロスト×ニクソン』がそうであったように。


三池崇史土竜の唄 潜入捜査官REIJI』見た。

青牛島、山田くんと生田くんの格闘が行われる夜の工場、近作の三池作品に、必ず挿し込まれる、ロケで撮られる実景、不穏さ。このテイストだけで、1本撮ってほしい。実録殺人事件ものとか。
って『殺人の追憶』だろうけれど。
岡村隆史のドロップキック、大阪弁、慣れた動きを与えられることで映画内で魅力を発揮している。