ブルーレイでアラン・J・パクラ大統領の陰謀』見た。

新聞社の尋常でない長さの横移動がしびれた(伸びて伸びて、最後のエレベーターに乗る主幹をつかまえるシーンのすごさ)。長回しはどれもすばらしい。二つの電話を同時に処理していく。後ろでテレビに見入っている同僚たちと手前でタイプライターに一心不乱に向かっているレッドフォード。
駐車場の暗闇、そこに入っていくレッドフォードはとけこんでいくよう。浮かび上がるハル・ホルブルック(名演!めたくそかっこいい)の目元、火をつけた煙草。
抑えられた音響、音楽の曲調と使い方(主観でないシーンであえて使われていて感情を煽るようなやり方でない)。後半記者たちにも危険が及ぶというやりとり出てくるのだけど描写としては物音と走り去る車。爆音でクラシックかけてタイプライターで筆談といったディテールの真に迫る感じ(それに限らず、メモを取る、という行為の使い方がよかった)。
闇夜の高架下を走っていく不安げな画や斜めに傾いだ上からの道路と車のカット見ると否応無く『ゾディアック』思い出してしまう。新聞社の天井の四角い照明も。ダスティン・ホフマンの記者はあからさまにRDJの元ネタなのでは(ポケットに突っ込まれたメモ帳や長髪、自信過剰っぷり)。…とか言ってたら下記のようにガンガンでてきました。自分が知らないだけか。
《だって「ゾディアック」の音楽を担当しているのが、デヴィッド・シャイアなんですから。この人、「大統領の陰謀」の音楽も担当している大ベテランで、ここ何年間か映画音楽の仕事をしていないのです。》http://cinemanc.blog.fc2.com/blog-entry-209.html
『ゾディアック』のRDJと『大統領の陰謀』のレッドフォードは、ボルボ120シリーズ、通称アマゾンという同じ車に乗ってる。 http://www.volvocars-create.co.jp/column/volvoscreen_12/
大統領の陰謀』この人の、今作を「段取り」の映画とする見方に首肯。 http://d.hatena.ne.jp/su1/20120611/p2
大統領の陰謀』と『ゾディアック』について。 http://m-8fbe5fe295dad800-m.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_c025.html