ストレス的なものを感じ本を続けて買った。それで解消というのもあれだけど。笙野頼子『未闘病記ーー膠原病、「混合性結合組織病」の』、藤崎康『戦争の映画史 恐怖と快楽のフィルム学』、柴崎友香『春の庭』を買った。
で、『春の庭』読み終えた。おもしろい。途中で一人称が登場するところ、おそらく作者の狙い通りにおーっとなった。貰ったもの(干物、時計、ソファー、蟹)を他者に渡すことを繰り返す太郎、それは常に自主的ではない。しかもその行為によって他者と他者を結びつけてしまう。
時間が流れる中で、住む人が変わり続ける賃貸や家屋、季節ごとに変化する植物、特殊な形態で一所に住まうも決して永住せずいなくなってしまう虫たち、そして土地に文字通り蓄積していく歴史(不発弾、埋められた暗渠や川、その上にできる道や土地)。

戦争の映画史 恐怖と快楽のフィルム学 (朝日選書 841)

戦争の映画史 恐怖と快楽のフィルム学 (朝日選書 841)

春の庭

春の庭