佐藤東弥ガッチャマン』見た。

よかったところ。
初音映莉子ぉぉ…。喋り方の抑揚とかうまくてぞくぞくきた。踏まれたいです(真顔)。あの役はこの演技力でもって辛うじて成立してる。
ちょっと強引で一途で自分の気持ちに正直な彩芽くっそかわいい。
都心での空間内上下左右縦横無尽なガッチャマン空中戦。
ヒーロー的ベタ台詞をばしっと決められる殿こと桃李くん。
あとはださくて最低です。そういうところを挙げてったらきりがない。
剛くんは…アンニュイ敵役しかできないんか。「こいつら、最高だな」(うろ覚え)じゃ、ねぇんですよ。
ベルクカッツェなりかけるとことか、ほんと設定も甘ければ格好も悪い。
前から思っていたけれど、邦画で、物語の設定を解説するときに、凝ったテロップ出すの、やめてほしい。ナレーションだけか、シンプルな文字テロップかどっちかにしてくれ。よっぽどかっこいいデザインだったらいいけど、今回のフェードインでふわぁ…みたいなんだったら勘弁して(しかしあのナレーション、ジュンなのかナオコなのか)。
ギャラクターまわりのヴィジュアルや設定の説得力のなさ。
悪い意味でパンチライン的台詞が続出してた。「石、と名付けた」って、名付けてないよそれ!!せめて「Gストーン」とかでしょ!!!とか。
くだらなくても、ありえなさ半端なくても、設定や脚本や演出や演技やヴィジュアルで圧倒し、見せてしまうために、コストや時間(それだけでできりゃあいいんだけど、まぁ「能力」がないと…)を費やさなければならないんだなとしみじみした。
それが出来ないのなら、たとえ本筋やありうべき形から離れたものであっても、映画としてのある特定の強靭なイメージを提示してくれればいいんだけど。あー、『ヤッターマン』みたいに。それが作家性なのかもしれない。
しかし、それに比べて、夜DVDで見たジョー・ダンテグレムリン』の良さしかなさといったら…泣きそうになった。

しかるべき演出やカメラワークで、人物描写、情景描写を的確に行っている(キスシーンのタイミングとか素晴らしすぎて)。脚本(クリス・コロンバス!)の絶妙な造り。そして、現在あるようなハイクオリティで膨大な費用のかかるCGや合成などなくても、迫力とリアリティを持つ特撮シーン。
なんといっても映画館爆破!誰か、『イングロリアス・バスターズ』と並べて語った人はいるのか?
一貫してモグワイたちは、外部の映像イメージ(テレビ、映画)を模倣している(2でもギズモは、ロッキーやランボーのイメージを借りて敵に挑むし)。
その複数のイメージを宿す、という現象は、複数の名前にも表れている。モグワイ、ギズモ(「新製品」)、グレムリン(輸入品に潜む小鬼=国産を食いつぶす侵略者)。
忘れている部分がたくさんあり(フィービー・ケイツの可愛さ!)、感動しっぱなしで見ていた…。