豊かさについて

  • ここ最近ずっと、自分の意志とは関わりなく見せられているような感覚がある、スマホのカメラで撮った映像は、とりあえず、リッチではないもの、のカテゴリーとなるだろうけど、それで満足している現状は、これが数ある選択肢の中の一つ、数あるバリエーションの中の一つ、であるからいいんじゃないかと思っていて、それしかない、それだけになってしまうこと、を今後も引き続き受け入れることができるのかはよくわからない。
  • 「さんをつけろよデコ助野郎!」じゃないが、誰かが、「お豆腐屋さん」「お風呂屋さん」と呼べる女性が好きと言っていたことを思い出すが、自分はそこまでではないし、むしろそういう趣向を女性に押し付けるのは薄気味悪いと思う。ただ、お店には「さん」をつけたほうがなんとなく丁寧でいい気がしていて、が、もちろん自分だけの話としてだけど今の年齢で「さん」をつけるのになんとなく違和感があるので、つけないで呼ぶことにする(とここまでが長い前提)、近所のラーメン屋で、友人同士らしき2人の女性が食べに来ており、隣同士で座ってずっと会話しているのだけど、そういうことがいかに豊かであるかが今、逆説的に分かるのと同時に、端的に言って、もうどうでもよくなってんのか?という危なっかしさも感じる自分がいて、後者に関してはなんとなくインディーズ警察っぽいのでよくないなと思う、が、個人的に、外に出ること、外で活動することに対して、かなり追い詰められているノイローゼに近い感覚がずっとあり、仕方がないので許していただきたい。
  • 昨日ミスチルのライブ映像を見て、スイッチングされる無数の画の中に、ソフトフォーカス的な、桜井さんにだけピンがあってて背景がぼやけているような画があり、そんなある種遊びの映像を撮るカメラを、こんな大規模なライブの収録において用意していること、なんて余裕があるんだと思い舌を巻いた。
  • アルバイトとかパートとか契約社員とか派遣社員とか、本当にあらゆる「安定」が永続的に継続するということを前提としていた存在なんだなと、あらためてではあるけど、今強く思っている。で、そんなわけがなかった今の状況で冷静になって考えてみると、こういう構造ってもともと破綻していた、ないしこれから破綻するしかないんじゃないか。ただ恐ろしいことに、こういう破綻をあらかじめわかってて、そこで損なわれるものがあることもあらかじめ気づいていて、この構造を導入した節もある。で、そもそも非正規雇用ってなんなんだ、というか、そもそも雇用されること自体がやばいんじゃないかという気がしてくる。あとは会社というのも意味わからなくなってきて、結局ちゃんと仕事をするには職人になるしかないんじゃないかという、かなりあいまいでぼんやりした結論めいたものにたどり着くしかなかった。