ひとまず、連休中に見た映画。


ドゥニ・ヴィルヌーヴプリズナーズ』。

『ゾディアック』大好きおじさんとしては、ジェイク・ギレンホール出ててこの題材でこの演出で撮り方で(家屋内の隠された空間の描写とか闇夜の車とか)、って時点でどうしても比べてしまう(大雨や雪より天気雨!)。謎の男の被害者の家侵入シーン、フィンチャーならもっと…とか思ってしまう(いや、そこまででもないけどさ)。くされ白人役の代名詞ことポール・ダノさん…とおもいきやそんな悪い奴でもなく一番ひどい目にあう(殴られ膨れ上がった顔はきっちり見せる)。ヒュー・ジャックマンの「Wh,Wha,What!?」みたいな連呼、「Who am I!」に通じる。水滴や汚れて見えにくくなった窓ガラスから外を見る感じがぐっとくる。そして、監禁が為される廃屋、が出てきてから(その空間のとらえ方、カメラの配置がすばらしく)ぐっと盛り上がってくる。史実に基づいていない分、奇麗に結末が「在ってしまう」(でもしょうがないけどさ…ってほんとうか?)けども、ホイッスル、の連関によって、娘が父を救う、のはよいんじゃないでしょうか。ツイッターでのほめられ方で、《首にナイフでも突きつけられているような緊張感が途切れず、その食い込みが増して行く。終盤には肉も皮膚もすり抜けて、ナイフが通り過ぎたはずの身体が晒されてるような感覚に陥る。》とか《夜道を歩いていて街の灯りを見ているうちに突然意識が覚醒してくる瞬間があるが、その覚醒が2時間半ずっと続くような途方もない映画体験。》とかあって、こういうの、はぁ、って思う。


マーク・ウェブ『アメイジングスパイダーマン2』。4DXで見たかったけど、結局、IMAXでもなく、3Dですらない、2D鑑賞(なので、魅力全開、ではなかったかもなーとちょっとおもう)。

冒頭の飛行機墜落、バレットタイム(まぁフルCGなんで厳密には違うが、画として)とスーパースロー、「人間ドラマ」、墓地での四季の描写、がほぼださく、ちんたらしてる。のわりに、なんか妙に「ばれ」が早い(登場人物の「勘がいい」)のは前作同様。ピーター・パーカーというかアンドリューが着るマーク・ゴンザレスのTHRASHERのTシャツ完全に欲しくなる。エマ・ストーンの衣装、カラフルなジャケットや小さめのショルダーやパンツスタイル、大学の面接の時のUK感、良いよ良いよ。デイン・デハーン君が登場早々即効おいつめられて陰鬱な目つきで最高だ(でも、予告で使われた「We can change the world...」みたいなんとか、「it's not question of today」とかカットされてたよ!多分)。


ピーター・シーガル『リベンジ・マッチ』。

始まってからの画で、ちょっとなぁと思って見ていると、仰角でとらえたレイザーの家と奥の高速道路、とか、カーハートのジャケットやB.J.のアンダーアーマーのスウェットの着こなし、とか、キム・ベイシンガーが膝にのってくる感じ、とか、果てはスタローンが公私混同的に鉄細工を登場させたり、など、あらいいですねぇが続いていく。タイソンとホリフィールドのエンドロールまで問題なし。この監督、できるやつ(フィルモグラフィ見ても信用に値する)。


…とまぁ考えていくと、映画は結局本編尺だなというとこに落ち着く。順に、153分、143分、113分。


あと全然行く気もなかった東京都美術館バルテュス展見ることができた。どんなにサイズが大きくてもフレームの中に押し込まれて肥大したような四肢や顔を持つ人物たち。


あと、この連休中のニュースといえば、『仮面ライダーW』に手を出したことか。

霧彦さーん!!!


武蔵野館で『とらわれて夏』21時の回あるので元気ならば見にいきたい。なぜかゴールデンウィーク最終日に腹痛に襲われたので。