黒沢清『予兆 散歩する侵略者 劇場版』


東出くんと染谷くん見てたらますますこの2人の奇妙なバディ物見たくなって仕方がなくなった。あと、劇中で最初に見る、東出くんが概念を奪うシーンで、髪の毛がピョコンと立つんだけど、あれは偶然?(その後の奪うシーンをチェックしなかったからなんとも言えない)。
鏡がブワーンて揺れて震える(『ジュラシック・パーク』かよ!)からの100%の面構えで東出くん登場(お前はTレックスか!)にひたすら最高最高と繰り返すしかなかったし、画面に縦線多すぎて笑いが止まらんし、ちっちゃい夏帆たんと染谷きゅんに挟まれる昌大という構図(実際夏帆さんも染谷さんも普通なので東出くんがでかいだけ!)もよいし、風吹きすぎ、カーテンなびきすぎ、観葉植物揺れすぎ(『ハプニング』かよ!)だし……『散歩する侵略者』の方で感じたちょっとした脇役の違和感も全然ない(こっちの方が面白いって褒めたりするのって退行なんですかねえ〜うーん……)。長澤まさみに説明する医者の弛緩具合に比べて、ドラマの安井順平(!?)はやばい。お父さんの役の千葉哲也も、夏帆の同僚の中村映里子も文句なしに何かしでかしそうな雰囲気あって見てて気が緩まない。
自宅から見える隣家の外壁にめっちゃ反射した光が当たったカットなど、そんなことする必要ある!?って画も多くてなって興奮した。あと病室のシーンで岸井ゆきのが飛び降りるのか!?ってワクワクした。それと、台詞回しのクセ(「きっと、◯◯なんじゃないかなあ」って答えてるんだけど答えになってない、とか、唐突な「運命」の登場とか)が"いかにも"だなあ、って感じっすね。

ただ、黒沢作品で味わったことないような感覚があり、考えてみたところ、"長い"ということが浮かんだ。そうなると気になるのが、山際夫婦がやたらと「家に帰る」ことだったりする。しかも後半になると、ただ「苦しむ」だけのために家に帰ってないか、と思ったり。ドラマだと気にならないんだろうけど(劇場でやるとのことだったので1話で見るのを止めてしまったからわからないですが)。あと、拳銃の音、あれって正解なんですかねえ……。