2008-01-01から1年間の記事一覧

直木三十五『日本剣豪列伝』を読んでいる。これを、おもしろい、と思うのは、自分が、時代小説を、ほとんど、読んでいないからなんだろうか。例えば山岡鉄舟とかは、いくつも書かれてそうではある。 柳生宗厳と松田織部之助のエピソード。お互い復讐のしあい…

東京国立博物館の大琳派展を見た。光悦と尾形光琳の風神雷神、光琳と酒井ほういつの鯉に乗る人の絵。両方とも前者の作品をうけて後者の作品が描かれている。風神雷神という型を踏襲する、のと、人間や鯉に(型をうけつつも)よりリアリティを与えようとするこ…

「神さまぁ〜ず」のインスタント女王様を見ると、やっぱ設楽すごいと思う。後の二人、山ちゃんと三村を見るとその差がわかる。この二人は、言わせたいことをやらせるか、コミュニケーションを断絶するかのどっちかしかない(それでも十分面白いけど)。

シャーロット・ブロンテ『ジェイン・エア』を買った。 『ライムスター宇多丸のマブ論CLASSICS アイドルソング時評2000-2008』を読んだ。SMAPの分析(普通さ、や、どこにでもいそうなこと…だからこそあのNTTのCMが作られたんだろうと思うけど)。あと、モデル…

森茉莉『私の美男子論』を読んだ。対象となっている人物のしぐさ・素振りが印象的に描かれている…と単純に言ってしまえなくて、その人の着ている服や部屋や持ち物との取り合わせ、食べ物、眼、語り方、持ち物、などの細部がとても丁寧に、というような真面目…

生姜焼きを食べた。しかしこの名前に豚の要素は一つもないから、「豚(肉)の生姜焼き」としたほうがいいんだろうけどでも、牛とか鳥の生姜焼きもあるんだろうか。なんというか、きれい、というか、だだっぴろい定食屋。店員の女の人が、口下手なのか言葉が…

「丸山直文展―後ろの正面」を目黒区美術館で見た。 見ながら色々考えてたんだけど…作家のインタビューと制作風景の映像を見てたらどうでもよくなった。面白くて見入っていた。まず、自分で撮った写真や雑誌に載っていた写真などを、最初の題材として選んで、…

ホフマンスタール『チャンドス卿の手紙 他十篇』を読み終えた。 解説にこういう事が書かれている。《(…)フィクションとノンフィクションのあいだの境界を自在に往還することによってこそ、ホフマンスタールは、自分にそなわってしまっている法外な受容力、…

橋本忍『複眼の映像―私と黒澤明』を読んだ。橋本忍は、『羅生門』の共同脚本でプロの脚本家として歩き始め、その後も『生きる』『七人の侍』にも深く携わり(だからこそ、というか、この三作に関する記述はおもしろい…特に、『羅生門』が芥川の『羅生門』と『…

北里義之『サウンド・アナトミア 高柳昌行の探究と音響の起源』抜き書き。 p21《渋谷ジァンジァンで自主公演されていた定例コンサートのMCで、高柳が「これを『音楽』というのかどうか分かりませんが」と言ったのをよく覚えているが、》 p25《中途半端に過剰…

ホフマンスタール『チャンドス卿の手紙 他十篇』を読んでる。 《過去という洞窟のうちへひとつの瞬間が侵入すると、過去を形づくる暗く硬直した無数の瞬間のうちから、過去の光が、なにひとつ欠けることのない姿でほとばしりでる。かつて存在しなかったもの…

ホフマンスタール『チャンドス卿の手紙 他十篇』を読んでる。例えば、出来事のとらえ方が、ある一点を境にまるで別のものとなってしまう、同じことなのに、ものすごく悪いことのようにとらえられてしまう…つまりこれも、分裂、ということなんだろうか。ドッ…

ホフマンスタール読んでる。しかし、頭をものすごい使っている時、集中するために音楽を聞いているんだけど、どんなものでもだめだ。がちゃがちゃに聞こえて、しかもそっちに意識がもってかれてしまう。ピアノの曲とかいいのかもしれない。金井美恵子の本を…

古谷利裕『世界へと滲み出す脳 感覚の論理、イメージのみる夢』を読み終えた。 で、今はホフマンスタールを読んでる。すごい。

古谷利裕『世界へと滲み出す脳 感覚の論理、イメージのみる夢』を読んでいる。絵についてがおもしろい。あとウテナとか。

『相棒』見た。オープニングの曲にびっくり。まさかの英語歌詞。「You never know…」みたいな始まりかと思う。ぜひ採詩(?)したい。にしてもしつこいくらい特命係の位置の再認識が繰り返されていた。あと右京さんのなぞのテンション。あれもなんかの伏線なん…

今日エクス・ポの古川日出男増刊をもらってきてつい読んでしまった。最後読んだ日記のとこに偶然とりあげられてたエイモス・チュツオーラ『やし酒飲み』を読み終えた。関係ないけど、こういう偶然ってすぐ忘れるなぁ。 《そして例えば、この物語の中で「わた…

フラナリー・オコナー『賢い血』を昨日読み終えた、んだけど、ジャン・ルノワール『ジョルジュ大尉の手帳』を読み終わった感動が…人物たちが、それぞれの容姿やまつわるエピソードをはっきりと(決して思わせぶりな雰囲気だけ、なのではなく)描くことで、ほん…

ジャン・ルノワール『ジョルジュ大尉の手帳』、エイモス・チュツオーラ『やし酒飲み』、ヨーゼフ・ロート『果てしなき逃走』、深沢七郎『みちのくの人形たち』、後藤明生『嘘のような日常』、『夢酔独言』、ホフマンスタール『チャンドス卿の手紙 他十篇』を…

昨日北里義之『サウンド・アナトミア』を読み終えた。で、今は、オコナー『賢い血』を読んでいる。おもしろくて、映画のようで(出来事と人物の動作の処理)、エピソードも笑える。世田谷美術館で「アウトサイダー・アートの作家」「大地の歌を描く人々〜ベ…

フラナリー・オコナー『賢い血』を買って読み始めた。主人公のふるまいのぎこちなさや過剰さ、は、それ自体を含む周囲を異化させる?言動がいちいちおもしろい。 狸穴。なのに、狐だった。 石の配置がランダムすぎる。まるで何かの術式。たとえば、この石畳…

『流星の絆』第2話を見た。中島美嘉は、ジョージさんの嫁かと思ったら、違うんだ。「朝からこんな重ったるいもん食えるかっ!!」という要潤的罵倒は、映画のジャガーさんの「お前ら全員死ねっ!!」を少し思いだした。あそこが一番よかった。静奈の「地味」…

『よんでますよ、アザゼルさん。』2巻を買って読んだ。連載をちらちら読んでるとまとまってないように思える話が、短くきちっとまとまってる(多分3話で1つ)。キャラもめちゃくちゃ立ってるし、良い人間一人もいないのもすげぇ。一歩間違ったらバトルものに…

NTTインターコミュニケーション・センターの「拡張された感覚|日韓メディア・アートの現在」を先日見たので、それについて書いてみようとするが、難しい。「拡張」という言葉から考えまとめることは可能な気もするが。 そこにいることができるもの、一体と…

「Nobuyoshi Araki: KOSHOKU PAINTING」をRAT HOLE GALLERYで見た。たとえばこれらの作品から、下の(とはっきりいうことができる)写真がなくなり、上におかれている色だけになったら多分成り立たず、まず写真があって、それから出発した色なんじゃないかと思…

『高橋悠治 コレクション1970年代』を読み終えた。方法、戦略、大衆との共有、非分断、新しい歌と詩、敵のものを自分たちの武器につくりかえる、失敗から学ぶ、生活の重要性・生活から切り離されてはだめ… 《かれは芸術表現の自由を追求する。その自由こそが…

トーキョーワンダーサイト本郷に行った。 日置智也『Internal Flower -continuity solids-』を見ながら、最小単位について思う。この作品を構成する単位とは、と考えると、輪に網のようなものが張ってあるものなのか、それがもう1つの同じものと球体を共有す…

ヴァンサン・フルニエ展を丸の内ギャラリーで見た。 ただの、風景が写っただけの、例えば絵葉書と同じような、景色が観光地化されているとと思ってしまった、山頂にあるマナウケア天文台と、その下に広がる雲、の写真と、ユタ州ハンクスヴィルの火星砂漠研究…

『高橋悠治 コレクション1970年代』を読んでいる。 《……きみの力づよい手は、音楽と世界をきりはなした。音楽はもう世界に奉仕していないよ。宮廷や教会から音楽をとりあげて、独立した世界にしたてる。(…)具体的な場所で、楽器をもった人間とそれをきくひと…

ベルクソン『意識に直接与えられたものについての試論』を読み始めた。美的感情としての優雅さの感じ方がおもしろい。現在が未来を内包しているため優雅に思う。曲線の行き方。『ホーソーン短篇小説集』を買って読み始めた。仮にこれが短篇小説として名作と…